2008年11月06日

障害者自立支援法のニュース~2008秋~

障害者自立支援法:来春見直しへ 負担増、根強い先行き不安(毎日新聞より)
 障害者自立支援法は来年4月に施行3年となり法付則に盛り込まれた見直しが行われる。共同作業所など現場の不満が強いのは(1)障害者に原則1割の利用者負担を求める応益負担(2)施設への報酬(公費)の日割り化--だ。負担に苦しむ障害者や報酬減で厳しい経営を強いられる施設も多く、31日には1都2府5県の障害者が憲法で保障された生存権の侵害に当たるとして、集団提訴に踏み切った。「廃止」の声がやまない支援法と障害者の現状をリポートする。【亀田早苗】

 ◇収入減、運営に苦しむ作業所
 ◆我慢強いる応益負担

 東京都府中市寿町の府中共同作業所。ミシンの軽やかな音が響く仕事場では、流れ作業でふきんが作られていた。工程の最後で、仕上げをしていた小川裕子さん(43)は、脳性マヒで左手と両足が不自由だ。作業所には23年通っているベテランの一人。「働いてお給料をもらえるのが生きがい」とほほえむ。

 月給は1万1636円。支援法施行前は、障害年金と合わせた計約9万円を1カ月の生活費に充てられた。

 しかし、施行後は作業所の利用料約2万円、ホームヘルプの介助利用料約4600円の計月額2万4600円を負担しなければならなくなった。生活は苦しくなる一方だが「仲間もいるし、家にいてもつまらない」と我慢している。

 「支援法は、作業所を『働いてお金を稼ぐ場』から『お金を出して利用する居場所』に変えた。障害者は労働者としての自尊心を傷つけられた」。同作業所の安川雄二施設長はそう語る。

 支援法施行前、作業所の利用料は所得に応じた「応能負担」で、ほとんどの障害者は無料で利用できた。支援法はサービスの利用に応じた「応益負担」のため、多くの障害者は新たな支出を強いられた。政府は収入に応じた負担上限額を2回にわたり引き下げたが、「応益負担」の撤廃を求める声は依然やまない。

 ◆報酬の日割り化

 作業所の経営も大きく変わった。定員に応じて月額で支給されていた報酬(公費)が削減されたうえ、利用者の実数に応じた日額支給に切り替わったからだ。

 府中共同作業所は定員35人全員が重度障害者だ。体調を崩しやすいが、法施行直後の06年4~6月は「休んだら、施設にお金が入らない」と利用者や家族が気遣い、利用者数が増えた。長期入院した利用者の家族からは「申し訳ない」と寄付の申し入れもあったが、断った。

 収入の目減りは、スタッフの給料カットでしのいだが、職員2人が去った。安川施設長は「障害者に無理をさせ、施設の人員確保も難しくなるばかり」と憤る。他の施設も同様で、経営は軒並み不安定になっている。

 ◆小規模作業所

 支援法で市町村事業の地域活動支援センターに移行を勧められている小規模作業所では、実利用者数の確保が死活問題になっている。

 さいたま市の共同作業所「ほっとラウンジ」は統合失調症、うつ病などの17人が登録し、平均実利用者は6人。精神障害者はストレスで再発の恐れがあり、無理は禁物だ。利用率は4、5割が普通だという。しかし、小規模作業所を11年度までに同センターに移行させる方針の同市では、その要件を月平均実利用者10人以上としている。ほっとラウンジは、市から補助金500万円と家賃補助60万円を受けており、移行できずに補助がなくなれば、存続できない。

 野口泰男所長は「他の施設との合併を検討したらいいのだろうか。支援法見直しの行方が気になる」と不安げだ。

 ◇抜本改革求める声やまず
 障害者自立支援法は、身体、知的、精神の3障害に対する支援を一元化すると同時に、施設や事業の再編を図り、就労支援を強化して障害者の自立を促すのが目的だ。

 しかし、この「自立」という概念については、障害者が訓練を受けて就労できればよしとするのではなく、障害者が自らの意思を尊重できるよう社会全体の環境や意識を変えることこそが重要だとの考え方がある。支援法に対し批判が根強いのには、こうした考え方の違いも背景にある。

 全国の共同作業所などがつくる「きょうされん」(東京都)は、今年8月、厚生労働省の社会保障審議会障害者部会のヒアリングで「2度にわたる運用の見直しがあったが、当事者(障害者)と家族の不安、事業者の将来への不透明感は依然として根強い」と述べ、抜本的見直し=表参照=を強く求めた。

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 ■きょうされんが求めている支援法の主な見直し項目

▽応益負担の廃止

▽地域活動支援センターの廃止、小規模作業所の法定事業化と支援拡充

▽事業体系の再編

▽障害程度区分の再構築(障害の程度を6段階に分け、支援内容と量を決めているが、本人の希望や障害実態、個々の状況を反映していない)

▽事業者への報酬などの基準見直し

▽障害者の労働や生活の場、居宅支援などの社会資源の拡充

毎日新聞 2008年11月1日 東京朝刊

<ウェブ魚拓>


1兆円の社会保障費圧縮ってのを小泉内閣時代からやっていて、毎年2000億円づつ減らしてきました。
これ自体、高齢化社会になってきてることを考えても、すごく無理がある政策だと思う。

財源が無いって言うけど、その前に官僚の天下り問題とか解決してないし。
まず無駄使い無くしてくれ。

今年になってから与党内からも「圧縮はもう無理っぽい」って声もチラホラ出てきた模様。
そう思う。と言うより最初から無理があったって方が正しい。

来年の4月に法律の見直しがあるそうなので、元に戻すなり、少しでもいい方向に変えてほしい。
じゃないと、「自立支援」って名がむなしいだけだよ。


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posted by さとつん at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 医療・医学・健康 | 更新情報をチェックする
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